断熱リフォームで冬暖かく夏涼しい家に!

寒い冬や暑い夏、エアコンや暖房に頼りすぎて光熱費が気になっていませんか?
実は、日本の住宅の約65%は断熱性能が「断熱等級1または2」に分類されており、冬の暖房効率や夏の冷房効率に課題を抱えています。
こうした背景から、室内の温度を快適に保ち光熱費を抑える「断熱リフォーム」が近年注目されています。
さらに、日本政府は2050年のカーボンニュートラル実現に向け、省エネ住宅の普及を強化しており、2025年には断熱リフォームに活用できる補助金制度も大幅に拡充されています。
本記事では、断熱リフォームのメリットや方法、費用対効果について簡単に解説します。
断熱リフォームのメリット

(1)冬は暖かく、夏は涼しい快適空間
断熱性能を高めることで、外気温の影響を大幅に抑えられ年間を通して快適な室温を保ちやすくなります。
例えば窓は、「冬の暖房熱の約50%、夏の熱侵入の約70%」が出入りする場所と言われています。
具体的な効果:
・冬場の室温が無断熱住宅と比べて5〜8℃高く保てる
・夏場の室温上昇を3〜5℃抑えられる
・部屋間の温度差が小さくなり、廊下やトイレも快適に
(2) 光熱費の削減
室温が変化しにくいので、冷暖房の効きも良くなり、結果として電気代・灯油代が削減可能です。
近年のエネルギー価格上昇により、断熱性能の重要性はさらに高まっています。
高断熱住宅であれば、エアコン1〜2台で家全体の空調をまかなうことも可能です。
(3) 健康的な住環境の実現
断熱不足の住宅では、窓や壁に結露が発生しやすく、カビやダニの原因にも。
温度差が少なくなることで、以下のような健康効果が期待できます。
・ヒートショック予防:冬場の急激な温度変化による心筋梗塞や脳卒中のリスクを軽減
・結露・カビの抑制:アレルギーや呼吸器疾患の予防
・睡眠の質向上:快適な温度環境による深い睡眠
・風邪やインフルエンザ予防:適切な室温・湿度管理
(4) 家の資産価値向上と将来性
2025年4月から新築住宅への省エネ基準適合が義務化される流れの中、既存住宅でも断熱性能が重要な評価ポイントになっています。
断熱性能が高い家は、省エネ性能が評価され、将来的な売却時にも高評価を受ける可能性があります。
エコ住宅としての価値が高まるため、投資としても魅力的です。
資産価値面でのメリット:
・住宅性能評価の向上
・将来的な売却時の高評価
・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準への対応可能性
・長期優良住宅認定の取得可能性
■どこから直すべき?断熱リフォームの優先順位
断熱リフォームは、順番を間違えると効果を感じにくい場合があります。
効果の出やすい順番は以下の通りです。
| 優先度 | リフォーム箇所 | 理由 |
|---|---|---|
| ① | 窓(内窓設置・サッシ交換) | 熱の出入りが最も大きい部分 |
| ② | 床・天井断熱 | 足元の冷え/2階が暑い問題を解消 |
| ③ | 壁断熱 | 築年数が古い家で特に効果的 |
| ④ | 玄関ドア交換 | 隙間風・外気侵入改善 |
「全部やらなきゃダメ?」と思われますが、多くのお家は“窓+床・天井”だけでも体感が変わります。
■断熱材の種類と特徴(選び方のポイント)
断熱材にはさまざまな種類があります。
ここでは特徴を簡単に整理します。
種類 価格帯 特徴 向いているケース グラスウール ◎安い 標準的・コスパ良い 壁・天井・床全般 ロックウール ◯ 防音・耐火に優れる 音・火災リスクも考慮したい 硬質ウレタンフォーム ★効果高い 吹付施工で隙間ゼロ 高断熱仕様にしたい セルロースファイバー ★自然素材 高性能・調湿効果 結露対策・自然派住宅 フェノールフォーム ★最高性能 耐熱性・断熱性最上級 高性能改修/外断熱
断熱リフォームの補助金・助成金制度

断熱リフォームは国や自治体が積極的に支援しており、複数の補助金制度を活用することで最大200万円以上の補助を受けられる可能性があります。
※記載内容は令和7年度の制度です。令和8年度の補助金事業は国交省のHPをご覧ください。
■子育てグリーン住宅支援事業
♦️子育て世帯・若者夫婦対象で高額補助
■先進的窓リノベ事業
♦️最大200万円補助(窓の断熱改修で人気 No.1)
■富山県内の自治体支援制度
♦️年度により変更あり
・富山型高性能住宅推進事業(富山県)
・とやま省エネ家電購入応援キャンペーン
※ほか、市ごとに様々な補助金があります。
各制度は対象工事、補助率・上限、申請期間・条件が異なりますので、HPなどをご確認ください。
★補助金活用の重要ポイント★
・複数の補助金を組み合わせる
・国の補助金+自治体の補助金で最大化
※ただし併用不可の場合もあるため要確認
【 早めの申請 】
予算に達すると締め切られる
年度初めに申請すると採択率が高い
【 登録事業者を選ぶ 】
多くの補助金は登録事業者による施工が条件
事業者に補助金対応を確認
【 事前申請が必須 】
工事着工前に申請が必要な場合がほとんど
工事後の申請が不可なものもあります
【 専門家に相談 】
リフォーム会社や工務店に補助金の相談を
申請代行してくれる業者も多い
まとめ
断熱リフォームは、冬の寒さや夏の暑さ、光熱費の悩みを根本から改善できる住まいのアップデートです。
2026年も補助金事業の実施があり、性能向上と費用削減の両方を叶えられる大きなチャンス。
「費用が気になる」「うちの家で効果がある?」「どこから手をつけるべき?」と不安に思う方も多いですが、まずは窓・床・天井といった優先度の高い部分の断熱でもしっかり効果を感じられるケースがほとんどです。
毎日を過ごす住まいだからこそ、季節に左右されない快適な住まいづくりのために、まずはお気軽にご相談ください。
