ガルバリウム鋼板屋根とは?特徴・メリット・デメリットを解説
ガルバリウム鋼板屋根は、2017年以降新築・リフォーム共に金属屋根が最もシェアの高い屋根材となっています。
2025年現在、屋根材市場の63.2%を占める人気の建材です!
本記事では、ガルバリウム鋼板屋根の特徴やメリット・デメリットを簡単に解説いたします!
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ガルバリウム鋼板とは?
□組成と構造
アルミニウム・亜鉛・シリコンの合金メッキを施した鋼板のことです。
トタン(亜鉛メッキ鋼板)よりも錆びにくく耐食性に優れ、軽量性・加工性も高いため、屋根材として広く使われています。
近年は「断熱材一体型」「石粒付き」「遮熱塗装」などの付加機能を持つタイプも普及しています。
□主な特徴
- 超軽量性:瓦屋根の約1/10の重量で、耐震性を大幅に向上
- 高い耐久性:適切なメンテナンスで25~35年の耐用年数(最新のエスジーエル鋼板では約3倍の耐久性)
- 優れたデザイン性:薄くて着色性が高く、モダンな建築に最適
- 加工性の良さ:複雑な屋根形状にも対応可能
メリット(長所)
耐食性・耐久性が高い
アルミ・亜鉛の複合メッキによる保護層により、従来のトタン屋根より錆びにくく、耐食性に優れています。
適切なメンテナンスを行えば、見た目・機能ともに長期間維持できます。
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軽量性による構造への負荷軽減
瓦などの重い屋根材と比べて軽いため、地震時の安全性が向上します。 -
デザイン性の多様さ
色・形状・仕上げ(平葺き・縦葺き・石粒付きなど)が豊富で、現代建築にも、和風にも合わせやすい。 - リフォーム対応のしやすさ
既存屋根上へのカバー工法が可能なタイプが多く、工期や費用を抑えて施工ができるケースがあります。
- 付加機能による快適性向上
断熱材一体型タイプや遮熱塗装・石粒コーティングなどを組み合わせることで、断熱性・遮音性・耐候性が大きく改善しているものが増えています。
デメリット(短所)
断熱性・防音性の低さ(素材そのものの性質による)
金属板は熱伝導が良く、雨音や外部騒音が響きやすいため、断熱材・遮音材・通気構造などの対策が必要。
※2025年現在:断熱材一体型製品により、断熱性・遮音性が大幅向上
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錆びる可能性と腐食リスク
メッキ層が傷ついたり、切断面・ビスの周辺・塩害地域・水たまりや異物付着などの条件で錆が発生する可能性がある。
適切な施工やメンテナンスでリスクを減らせるが、ゼロにはならない。 -
見た目の変化や劣化の進行
色あせ・光沢低下など、10年程度から目立ってくる。特に濃い色や光沢のあるものは分かりやすい。
※色あせ以外の劣化は起きにくい
初期費用や高機能タイプのコスト
断熱材付き・遮熱塗装・石粒付きなどの付加機能を持つタイプは価格が高い。
また、施工技術が必要で施工業者の選定が重要。
環境条件による影響の大きさ
塩害地域・海風・粉塵・湿気・水たまり・影の多い部分など、屋根が過酷な環境条件にさらされる場所では、寿命が短くなることがある。
★価格について(2025年現在)★
材料費高騰により、2020年比で約1.4倍に価格上昇していますが、長期的なコストパフォーマンスは変わらず優秀と言えます!
まとめ
ガルバリウム鋼板屋根は、2025年現在において断熱材一体型技術の普及により従来の弱点が大幅に改善され、より完成度の高い屋根材となっています。
初期費用は多少高めですが、軽量性による耐震性向上、長期的なメンテナンスコスト削減、優れたデザイン性を総合的に考慮すると、現代住宅に最適な屋根材と言えるでしょう。
適切な施工とメンテナンスを行うことで、25~35年という長期間にわたって快適で安全な住環境を実現できます。
ランニングコストも考慮し、最適な屋根材を選びましょう!